石器を作る

昔を想像する

石を探す

武蔵野台地の先人は何を使って石器を作っていたか。世田谷区の玉川遺跡の例では、出土した石材223点のうち黒曜石が204点、チャートが14点。黒曜石はほとんどが信州産という(参照)。チャートなら黒曜石より近場でとれそうな気がする。まずはチャートで試してみることにした。

チャートはどこで取れそうか。「地質図Navi」で関東近辺を探すと、どうやら埼玉の奥武蔵にはチャートからなる山があるらしい。訪問してみることにした。

さっそく現地に行ってみた。訪問したのはこのチャート地帯に含まれる某沢。この沢の流域は地質図上ほぼチャートということになっている。 沢床の様相や、写真には写っていないが両岸の切り立った崖も、何となく岩質の硬さを想像させる。

もう少し上流に行くと、手頃な大きさの石の散らばるエリアになった。この辺りで適当な石を探すことにする。

石器を作る

まず手頃な大きさ・硬さの石を探す。基本的にこの辺りの岩は硬く、岩同士をぶつけると火花が散る。多分チャートなのだろう。

加工したい石に対して、大きめの石を繰り返し打ち付ける。打ち付けた角度から60°の方向に割れるらしいので、真上からではなく少し角度をつけて打撃する。

30分くらい打撃を続けると、硬かった岩にもクラックが走り、それなりに切れそうな薄片ができた。

石器で調理する

せっかく石器ができたので、早速切れ味を試してみる。

まずは玉ねぎを切る。

鋭利なのは先端だけだが、意外と切れる。

切れ味は微妙だが、全部切れた。

ネギを切ったらこんな感じ。

一応実用性のある石器を作ることはできたらしい。

この記事を書いた人

タンドリーチキン

中国と日本を行ったり来たりする鳥です。
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