食塩は人間に欠かせない物質である。日本では、縄文時代から製塩が行われ続けてきた。ふと思い立ち、週末に海水から食塩を作ってみることにした。
きれいな海水を選ぶ
まずは、環境省の「水浴場水質調査結果」を参考に、関東近辺で水質のよい海岸を探した。
東京からアクセスのよい海水浴場の中で、「長浜」の水質が突出している。「ふん便性大腸菌」「COD」はいずれも全国トップクラスの低さを示している。
長浜海水浴場は、横須賀市と三浦市の市境に跨り、三浦市側では和田海水浴場と呼ばれるらしい。相模湾に面し開けた立地であり、近くに川もなく、太平洋の新鮮な海水が直接供給されそうである。
海水を採取する
さっそく週末に現地を訪れた。三崎口駅からバスで10分、バス停より徒歩15分。太平洋に面した長浜海水浴場は、透明度の高い水が打ちつけていた。
砂浜の端はちょっとした岩場になっている。水の採取しやすい岩場でペットボトル一本分の海水を採取した。
塩を作る
ペットボトルを自宅に持ち帰り、鍋でひたすら沸かして水を蒸発させる。
一時間ほどひたすら煮詰めると、やがて水は全て蒸発し、塩の結晶が出現した。
まろやかで美味しい塩だった。
しかし海水を蒸発させる製塩方式の効率が悪いことはよく分かった。天日による製塩方法が長く使われてきたのは、蒸発よりはるかに効率がよかったのだろう。天日を使用した製塩もやってみたいものである。
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