古代コーカサス人の暮らしを想像する

昔を想像する

古代コーカサスで利用されていた食材について調べていたところ、面白い論文を見つけたので、要点を訳してみた。

まだまだ数千年前のコーカサスの料理を再現するには情報が不足しているけど、いつかは古代コーカサス料理を再現してみたい。

紀元前4000~3000年の暮らし

コーカサスでは既に紀元前4000~3000年には、農耕・牧畜民の定住村落があった。(例:ナヒチェヴァンのキュリ・テペ)

古代キュリ・テペの住民は数百年同じ場所に暮らしていた。そこからは、石の基礎を持つ、粘土とわらで出来た家の跡が出土している。

畑は石のくわで耕され、収穫された穀物は石皿ですりつぶされていた。狩猟と牧畜により肉を確保していた。

家畜として牛が飼育されていた。石器時代初期には群れの最大80%が牛だった。
牛の埴輪に、明らかに引き具のための穴があることは、牛が耕作のために利用されていたことを示している。

紀元前3000年には、現代で言うアルメニア、ジョージア、アゼルバイジャンおよび北コーカサス の大多数の地域で定住型農業および牧畜がおこなわれていた。主な穀物は小麦や大麦であった。

紀元前2000~1000年の暮らし

紀元前2000~1000年には移牧が誕生した。紀元前2000年紀後半~1000年紀前半には中央・北コーカサス およびプレドカフカジエ (前 コーカサス地方) の一部地域では羊が飼育されていた。

コーカサスの農耕・牧畜民は紀元前3000年には既に青銅器を知っており、アルメニア、ジョージア、アゼルバイジャンの銅鉱石産地で採掘していた。銅は斧、刃、やり、装飾などに利用された。また金や銀の装飾物も出土している。

この時代は土器製作技術も進歩している。依然として手で成形されていたものの、特別な窯で焼いていた。それにより質が著しく向上した。

参考文献:Басиев Солтан Сосланбекович, Бекузарова Сарра Абрамовна, Чшиева Мая Черменовна, Айсханова Екатерина Солтановна История земледелия на Северном Кавказе // Вестник Владикавказского НЦ РАН. 2016. №1.

この記事を書いた人

ブーバチカ

ロシアと日本を行ったり来たりする鳥です。
ひょんなことから、夫と過ごす週末のテーマが自給自足になったことから、自給自足へのチャレンジを始めました。。

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